白髪の予防と対策

日本人の場合では、基本的に髪の色は黒です。しかし、欧米人を見れば分かるように、世界的には髪の色というものは様々であり、必ずしも決まっているものではありません。


実は毛母細胞によって作り出された髪の毛自体には色はついていないのです。つまり元々は白髪ということです。この元々白髪であるはずの頭髪に色が着くのは、毛髪が頭皮内で成長するプロセスにおいて、メラノサイトという色素細胞が作り出したメラニン色素が毛髪内に取り込まれるからなのです。


このメラノサイトという細胞は、毛髪の成長に合わせてその数やメラニンの合成能力が変わっていきます。毛髪が抜け落ちる時にはその数が激減しますが、新しい毛髪が生えてくる時には、新しいメラノサイトが生成され、毛乳頭のまわりに増殖していきます。


しかし、老化や病気などによってメラノサイトの働きが鈍ってくると、新しい毛髪が生えてくる時に、毛乳頭のまわりにメラノサイトが再配置されなくなったり、メラニン色素を十分に作れなくなってしまいます。


しかし、メラニン色素を十分に取り込めていないにも関わらず、毛髪自体は毛母細胞の分裂が増えていれば成長していくために、髪の毛はそのまま伸び続けることになります。この結果、メラニン色素を含まない毛髪である白髪というものが生えてくるわけなのです。